ボストン日本人研究者交流会 (BJRF)

ボストン在住日本語話者による、知的交流コミュニティーです。

次回5月月例講演会のご案内

5月18日(土)開催の研究者交流会では講演会として植田隆太 氏、谷川洋介 氏をお招きして交流会を開催いたします。

日時・スケジュール

16:20-16:30 挨拶・アナウンス
16:30-17:15 講演 1:植田隆太氏「経済安全保障と産業政策 ーどのように経済合理性とサプライチェーンの強靭化を両立させるのかー」
17:15-17:30 Q&A
17:30-17:45 休憩
17:45-18:30 講演 2:谷川洋介氏「ゲノム科学による精密医療への挑戦」
18:30-18:45 Q&A
19:00 ~ 懇親会


会場

講演会: MIT E52-164 (50 Memorial Drive, Cambridge, MA 02142)
懇親会: Royal East


参加申し込み

参加申込期限:2024年5月16日(木)21時
参加費:無料(講演会のみ), $35 (講演会+懇親会)*

*懇親会のみの参加はご遠慮ください。講演会への参加確認ができなかった場合、参加費の支払いの有無にかかわらず、懇親会への参加をお断りさせていただきます。なお、この場合、参加費の返金対応もできかねますことにご了承ください。
*参加費は懇親会会場予約の都合上、申込時のお支払いをお願いしております。ご協力の程よろしくお願い致します。期限までに参加費のお支払いを確認できない場合、申込フォームでの懇親会参加希望の有無にかかわらず、懇親会不参加として登録させていただきます。



参加申し込みフォームはこちら»



キャンセルについて

お申込み後にご都合により参加できなくなった場合は、事前になるべく早くメールでその旨をお知らせください。 また、懇親会にお申し込みいただいた方は、講演会3日前までにご連絡いただきますようお願い致します。それ以降のキャンセルにつきましては、会場予約の関係上、返金に応じられませんので、予めご了承ください。



講演者

植田隆太 氏
ハーバード大学ウェザーヘッドセンター

経済安全保障と産業政策ーどのようにサプライチェーンの強靭化を実現するのかー

グローバリゼーションの進展は経済成長と豊かさをもたらしてきましたが、グローバリゼーションの進展による複雑なサプライチェーンは、コロナ禍や国際情勢の変化により、重要な物資の供給途絶という形で、私たちの生活に大きな影響を及ぼしました。一部の医薬品・医療機器や半導体の供給途絶が大きな影響を及ぼしたのは、私たちの記憶に新しいです。こうした供給途絶に備え、サプライチェーンを強靭化しようとする取組は、「経済」と「安全保障」にまたがる問題であり、近年、「経済安全保障」の一分野として注目を集めています。一方で、「安全保障」のために、サプライチェーンの効率性を過度に損なうことは、国民生活や経済活動に大きな悪影響を及ぼすことになります。 この発表では、こうした問題に理解を深めるきっかけとして、例えば、
• 国家公務員の仕事とはどういうものなのか(簡単な自己紹介)
• 国家公務員の仕事をしながら感じたこと(研究の動機)
• 経済安全保障の概説、サプライチェーンの強靭化で発生するトレードオフの問題(研究の背景)
• 各国の動向や歴史の比較・分析、サプライチェーンの強靭化と経済合理性を両立するための課題と方向性
などを概説的にお話ししたいと思っています。

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谷川洋介 氏
Computational Biology Lab, MIT CSAIL

ゲノム科学による精密医療への挑戦

「幸せな家族はどれもみな同じようにみえるが、不幸な家族にはそれぞれの不幸の形がある。」(L. トルストイ, 『アンナ・カレーニナ』望月哲男訳. 光文社.)家族に固有の物語があるように、私たちの間にも個性とよべる違いがある。個人差の中には疾患の病態・重症度などに影響を与える要因が含まれうる。しかし、多くのヒト疾患研究では、症例と対照例の平均的な比較がなされ、個人差は十分に扱われていない。個人差を考慮するにはどうすればよいだろうか。私は、個人のゲノム情報や疾患歴など、大規模な生命医療データの利活用に解決策があると考えている。発表では、研究事例として 1. 人類遺伝学による疾患治療標的の同定、2. 疾患リスクの予測モデル、3. 疾患多様性の分解手法を紹介する。最後に、これら要素技術を組み合わせて、個人差をふまえた最適な治療の実現を目指す精密医療をどのように実現するか、今後の展望について議論する。

過去の講演

最近の過去の講演題名と講演概要は次のリンクより確認できます。

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